独VWは今年2月、2010年後半をめどに高級SUV「トゥアレグ」にHV仕様を設定することを表明した。現行車よりも20%燃費を向上させるほか、HVとしては世界で初めて3.5トンの重量物の牽引(けんいん)を可能にしている。
VWのほか、ドイツ勢が相次いで高級HV車投入を表明している。BMWの日本法人、ビー・エム・ダブリュー(東京都千代田区)は、最上級セダン「7シリーズ」のHVを、10年夏に日本で発売する。排気量4400ccのV型8気筒エンジンと電気モーターを組み合わせるとともに、減速時にモーターが発電機となる回生ブレーキなどを搭載する。同型のガソリン車に比べ、約20%燃費を改善する。
メルセデス・ベンツ日本(東京都港区)も、最上級セダン「Sクラス」のHV「S400ブルーハイブリッド」(排気量3500cc)を今年央にも販売を始める。こちらも燃費性能を約20%引き上げた。ドイツ勢はこれまで日本で培った高級ブランドをてこに、攻勢をかける考えだ。